市原悦子さんがお亡くなりになりました。
ジライヤの撮影当時、お世話になった三ッ村鐡治監督に、もし今後、市原悦子さんとご一緒する機会があれば、自分の撮影がなくても、市原さんの撮影シーンを見て勉強した方がいいよ。本当に勉強になるから。と言われていました。
それから十数年後、「私は女引っ越し屋」と言うドラマで市原さんの義理の息子の役を頂きました。
実際に共演させて頂いて改めて凄い女優さんだなぁと思いました。
庭に座り込み「石になりたい」と言うセリフがあったのですが、普通人生で「石になりたい」なんて言葉を言う機会なんて皆無だと思いますが、市原さんは見事にリアルに演じていらっしゃいました。
作品の中での独特の世界観、存在感の大きさ、それでいて撮影現場では自分を主張する事なく謙虚で、本当に素敵な女優さんでした。
ご一緒させて頂き幸せでした。
ご冥福をお祈り申し上げます。
筒井巧